ゲーム(主にローグライクとハクスラ)のことを書く

Slay the Spire③ アイアンクラッドについて

STS、クラス紹介三回目。

アイアンクラッドとは

STSにおける最初に選べるクラス。鉄の人。
筋力を上げて殴ったり、ブロック値を稼いでから殴ったり、手札を燃やして殴ったりする。
脳筋イメージに反してデバフも得意。

 

主なカード

アイアンクラッドはコモン/アンコモンに有用なカードが多く、引きが悪くてもある程度なんとかなってしまうのが特徴。
今回は枚数が多いので、特にカードパワーが高いと思うものに★マークを付けています。
ここに書いていないカードも、状況次第で活躍することがあるかもしれません。

 

・なぎ払い
敵全体に8ダメージ(UGで11ダメージ)を与える。
旋風刃までの繋ぎとなる単発AoE。Stage1のスライムやゴブリン集団をとっちめるのに使えます。
流石に中盤以降は他のアタックに出番を譲りますが、序盤で見かけたら一枚はpickしておいても惜しくないカード。

 

ヘッドバット
9ダメージ(UGで12ダメージ)を与え、捨て札から一枚を選んでデッキトップに戻します。
エナジー不足であえなく使い損ねたカードや、単発で強力な効果を残せるカードなどを、次ターン確実に回収したい時に役に立ちます。
未UGでもUGストライクと同じダメージ量なので、入れ替え候補としても優秀。

 

・ソードブーメラン
ランダムな敵に3ダメージを3回(UGで4回)与えます。
敵が複数いる場合安定しませんが、多段攻撃というのがミソで、筋力バフの恩恵を効率よく受けられます。
コモンのコスト1なので取り回しも良く、中盤以降でも問題なく使っていけます。

 

ラリアット
12ダメージと脱力2を与えます(UGで14ダメージ/脱力3)。
序盤に拾えると嬉しいデバフ手段で、初期カードの強打と併せて強敵を突破する時に一役買います。
コスト2でやや扱いにくいため、敵の攻撃が休まっている隙に叩き込んでやりましょう。

 

・ボディスラム★
その時のブロック値に等しいダメージを与えます。
冒頭の「ブロック値を稼いでから殴る」の正体がこれ。間違いなくコモン最強のカード。
UGでコストが0になるうえに筋力バフも乗るため、どのデッキでも問題なく差していけます。

 

・アッパーカット
13のダメージを与え、脱力1と弱体1を与えます(UGで脱力2/弱体2)。
二種のデバフを同時に与える強力なアタックカードで、敵のアーティファクト剥がしにも役立ちます。
未UGだと持続が短いため、優先的にUGしたいカードです。

 

・旋風刃★
敵全体に5ダメージ(UGで8ダメージ)をX回与えます。
他のレアカードを差し置いてアイアンクラッド最高の瞬間火力を誇るAoEです。
序盤の雑魚集団はほぼ一撃、中盤以降もエナジーの最大値が増えていればミニオンの掃除に貢献し、筋力バフが乗ればボス戦でのフィニッシャーとして十分に機能します。
欠点としてはコストXのためターン内の動きが制限されることと、複数枚積みにくいが故に手札に入り込んでくる機会が少ないこと。
これを撃つべく場を整えておくことにリソースを割くことになりますが、その分のリターンは返ってくると思います。

 

・死神
敵全体に4ダメージ(UGで5ダメージ)を与え、防御されなかったダメージ分を回復します。
コスト2かつ使い捨てでダメージもしょっぱいですが、アイアンクラッドでは貴重な回復ソース。
道中の雑魚集団から吸い上げて、ボスに向けて少しでもHPを温存しておくために使う感じです。
それでも筋力バフが乗れば回復分含めリスクの少ないAoEとして、ボス戦でも使えなくはないです。

 

・鬼火
手札を全て廃棄し、廃棄した枚数×7ダメージ(UGで10ダメージ)を与えます。
廃棄軸の切り札で、やせ我慢でゴミを量産し、進化やバトルトランスで増やした手札に着火して使います。
準備さえすれば中型のエリートを一撃で屠る火力を出せますが、これ自体も廃棄されてしまうため使用タイミングに注意。

 

・フレックス
筋力2(UGで筋力4)を得て、ターン終了時に上昇分だけ筋力を失います。
手軽に使えるコスト0の筋力増強手段ですが、効果はターン終了まで。旋風刃を撃つ前に使えるとグッド。
入手はし易いものの、あまりこればかり積んでも「フレックスがあるのに他のアタックカードがない」という状況に陥った時に腐ってしまうため、pickする数は慎重に。

 

・不屈の闘志★
7ブロックを得て、手札をランダムで一枚廃棄します(UGで9ブロック/廃棄は選択式)。
廃棄したカードはその戦闘中は戻ってこないため、一見するとデメリットのように思えますが、敵から受けた状態異常やイベントで手に入れた呪いなど、不要なカードを捨てられることに意義があります。
そして廃棄にシナジーがあるカードやレリックも多く、その面で考えるとアドバンテージの塊ともいえるカードなのです。

 

・受け流し★
8ブロック(UGで11ブロック)を得て、カードを一枚引きます。
未UGの状態でも初期カードの防御の完全上位互換。入れ替え最有力候補になります。
不屈の闘志と違ってシナジーを考慮しなくてもよいため、非常に使いやすい防御兼ドローソースです。

 

・やせ我慢
負傷を2枚手札に加え、15ブロック(UGで20ブラック)を得ます。
負傷はいわゆる状態異常で、害は与えませんがハンドを圧迫する邪魔なカードです。つまり、ブロックを得る代わりにデメリットも背負うことになるカードです。
しかし、コスト1で20ブロック(UG後)は破格の一言で、廃棄手段が充実していればデメリットも余裕で踏み倒すことができます。
回転率が重要なブロック軸でも採用の見込みがある優秀なカードと言えます。

 

・ゴーストアーマー
10ブロック(UGで13ブロック)を得ますが、使用しないと廃棄されます。
コスト1でデメリットなくブロック値を稼げる手段としては最高の値を誇るものの、使用するタイミングを逃せないというのがやや痛い点でもあります。
とはいえ、中盤以降に邪魔になればあえて見逃すことで、勝手にデッキ圧縮してくれると考えれば、何も考えず一枚はpickしても問題ないカードです。

 

・セカンドウィンド
アタックカード以外の手札を廃棄し、廃棄したカードの枚数×5ブロック(UGで7ブロック)を得ます。
廃棄軸の切り札で、邪魔なカードを処分してデッキ圧縮しつつ、ブロック値も稼ぐことができます。
しかし使用タイミングが難しく、ターン内で計画的にカードを切っていかないと、うっかり他のスキルやパワーを捨ててしまう恐れがあります。
また、素のハンド枚数から算出されるブロック値はやや心もとないため、ドローソースを駆使してハンド増強手段が欲しいところです。

 

・バトルトランス★
カードを3枚(UGで4枚)引き、このターン追加でカードを引けなくなります。
コスト0で使えるアイアンクラッド最強のドローソースです。ノードローのデメリットは受け流しなどに影響してきますが、このカードを切る順番を考えればあまり痛くありません。
デッキ圧縮が済んでいればこれ一枚でガン回すことが可能で、そうでない場合でもハンド増強手段として何も考えずにpickしていいと思います。
ただし、二枚目以降は同じターンに呼び込むと腐るため、採用する際はデッキと相談しましょう。

 

塹壕
現在のブロック値を2倍にします。
ブロック値稼ぎの締めとして使うカードで、当然ながら倍にする前の値が高いほど効果も高くなります。
UGでコストが減るため、ブロック軸ではボディスラムの次にUGしておくべきカードです。
バリケードが張られていれば、これと併用して過剰と呼べるまでのブロック値を叩き出すことも可能ですが、実績を狙うでもなければおおよそ趣味の域です。

 

・弱点発見
敵が攻撃を予定している場合に、筋力3(UGで筋力4)を得ます。
何度でも使える筋力増強手段で、敵の行動パターンが固定だったりする場合は、悪魔化を張るよりもこのカードを計画的に切ったほうが有用だったりします。
しかし次ターンは確実に敵の攻撃が飛んでくるわけで、(安いとはいえ)コスト1分の防御が疎かになる点には注意です。

 

武装解除
敵が永続的に筋力2(UGで筋力3)を失います。
単発で見た場合ダメージが2下がるだけで微妙ですが、多段攻撃を頻繁に使用する敵には極めて有用なデバフです。
使い捨てのため、どの敵に切るべきかは判断する必要があります。

 

・炎の障壁★
12ブロックを得て、このターン自分を攻撃してきた敵に4ダメージを与えます(UGで16ブロック/6ダメージ)。
ダメージは微々たるものの、多段攻撃を仕掛けてくる敵をちまちま削ることが可能。ビャードなどはこれ一枚で溶かすことができます。
コスト2なのでやや重いですが、優先的にUGしておきたいカードです。

 

・衝撃波★
敵全体に脱力3と弱体3を与えます(UGで脱力5と弱体5)。
単体で見ればアイアンクラッド最強のデバフ。敵を攻防共にかなりの期間弱体化でき、戦況を傾けるのに貢献してくれます。
とはいえコスト2のため、なるべく敵の猛攻が止んでいる時に差しておきたいカードです。

 

・ダブルタップ
このターンで次に使う1枚目まで(UGで2枚目まで)のアタックカードを再度使用します。
単発高火力のカード、または旋風刃のように同ターンで何度も使えないようなカードを対象とすると上手く動いてくれます。
これ自体がコスト1なので、後に使うカードのエナジー計算を見誤らないように。

 

・リミットブレイク★
筋力を2倍にします。
シンプルに強力なアイアンクラッドの切り札。通常は使い捨てですがUGで廃棄が消え、何度も使えるようになります。そうなると文字通り倍々にパンプアップしていくことが可能です。
とはいえ通常戦闘では何度も使う機会はあまりなく、筋力を二回ほど増加→リミットブレイク使用→旋風刃でほぼ決着がついていることが多いです。

 

・不動
30ブロック(UGで40ブロック)を得ます。
これまたシンプルな防御カードで、使い捨てな点を除けば最高のコスパを見せる一枚です。
終盤の敵の猛攻もこれ一枚でおおよそ防ぐことができますが、そのターン限定というのが惜しい。
バリケード塹壕を駆使して、稼いだ莫大なブロック値を活かしていきたいところです。

 

・供物★
HP6を失い、2エナジーを得てカードを3枚(UGで5枚)引きます。
サイレントのアドレナリンをも上回る状況形成能力を持ちますが、少なくないダメージを伴うため気軽には切れないカード。
戦闘開始直後の立ち上がりや、フィニッシュが見えている状況で切るとよいでしょう。旋風刃との相性が良いです。

 

・無痛
カードを廃棄するたびに3ブロック(UGで4ブロック)を得ます。
セカンドウィンドに並ぶ廃棄軸の防御の要で、コンスタントに廃棄できる状況が整えば非常に強力な効果となります。
以前はUG後に6ブロックを稼げましたが、流石に強すぎとのことでnerfされたようです。

 

・発火
筋力2(UGで筋力3)を得ます。
フレックスと違い永続効果で、弱点発見と違い発動タイミングに縛りがない、癖がない筋力バフ手段です。
パワーにしてはやや効果が薄いのが気がかりですが、何枚積んでも腐らないのが特徴でしょう。

 

・進化★
状態異常カードを引く度に、追加でカードを1枚(UGで2枚)引きます。
状態異常によるハンドの圧迫問題に対する解答の一つ。やせ我慢などの自分で生成した状態異常もトリガーとなるため、どのデッキに入れても腐ることはありません。
ただ、適度に廃棄しないと溢れるほどカードを引くため若干鬱陶しいです。

 

・金属化
ターン終了時に3ブロック(UGで4ブロック)を得ます。
ブロック値は微々たるもので、これだけでは序盤の敵の攻撃すらカットできません。
主に複数枚積んで全体の底上げをする際に地味に効いてくるカードです。

 

ジャガーノート
ブロックを得るたび、ランダムな敵に5ダメージ(UGで7ダメージ)を与えます。
ブロック軸における、ボディスラムに次ぐ第二の攻撃手段です。攻め手を止めなくて済むという点が戦略面においてプラスとなります。

 

バリケード
ターン開始時にブロック値を失わなくなります。
ブロック軸のキーカードで、敵のダメージ総量以上にブロック値を稼いで次ターンに持ち越し、一切の攻撃を通さない無敵城塞を作ることを可能とします。
コスト2なのが玉に瑕で、これ自体はブロックを生成しないため、早い段階で使用できないとこちらのテンポが崩れてしまいます。
また、デッキが完成していない状態でバリケードを張っても、敵の攻撃にブロックの生成が追い付けず、ジリ貧に持ち込まれてしまいます。
総じて扱いが難しいカードで、無くてもブロック軸はなんとかなったりします。

 

・悪魔化★
ターン開始時に筋力2(UGで筋力3)を得ます。
アイアンクラッドエンドカード。すぐに効果が出てくるわけではありませんが、一度発動すれば以降は何もせずともパンプアップしていきます。
時間を稼いで敵を一撃で屠れるまで強くなるのを眺めているもよし、リミットブレイクと併用して勝負を加速させてもよし。
とはいえ攻撃一辺倒な効果のため、ディフェクトの反響化のように「差せば勝てる」ほど安定はしません。


アイアンクラッドのデッキタイプ

・ブロック軸
ボディスラムを必須とし、後はブロック値を稼ぐためのカードで固めた型。
バリケードがあれば安定しますが、デッキ圧縮さえ済んでいれば無くてもなんとかなります。
バトルトランスや受け流しなどでデッキの回転率を上げ、毎ターン安定したブロック値を稼げると尚良いです。
デバフを組み込んでおくと立ち上がり時の事故を減らせます。

 

・筋力軸
発火、弱点発見、フレックス、多段系攻撃(旋風刃やソードブーメラン)などを主軸とした型。
レア枠のリミットブレイクか悪魔化のどちらかは欲しいですが、拾ってから方向性を決めるというのもアリ。
「やられる前にやる」を地でいくため、防御が手薄になりがち。悠長にブロックを張って構えている敵とは相性が良いですが、逆に休む間もなく殴りかかってくる敵には消耗を強いられます。
下手に筋力を盛るよりも敵に弱体(デバフ)をかけたほうが高いダメージを与えられたりする場面もあるため、デッキ内の筋力バフの比重は他のカードと相談して決めましょう。

 

・廃棄軸
無痛、不屈の闘志、セカンドウィンド、やせ我慢などの廃棄にシナジーがあるカードで組む型。
この型でもボディスラムは有用な攻撃手段となり、フィニッシュに鬼火もあるとよいです。
邪魔なカードを捨てながら戦えるというのが強く、敵の状態異常付与などでデッキの回転率が崩されにくいです。

 

各Stageボスについて


・スライムボス(Stage1)
なぎ払いや旋風刃などのAoEをpickしておけばさほど苦にならない相手。
重い一撃はデバフを駆使していなしていきましょう。
粘液対策に進化や廃棄関連カードがあるとより楽になります。

 

・ヘクサゴースト(Stage1)
多段攻撃は炎の障壁で、火傷付与はスライムボスと同じく状態異常対策があれば大丈夫です。
特に多段攻撃は武装解除と脱力がうまく入れば無傷で切り抜けることも可能です。

 

・ガーディアン(Stage1)
物理で殴ることが多いアイアンクラッドにとって、カウンターを備えるこいつはやや厄介。
定期的に張ってくるブロックを剥いで攻撃を通さなくてはならず、こちらの勢いがない場合は手痛い一撃を貰うことが多いです。
筋力軸は敵が休んでいる隙に筋力バフを、そうでない場合はデバフをかけつつ地道に削っていきましょう。

 

・ブロンズ・オートマトン(Stage2)
ミニオンにレアカードを奪われると一気に戦略を崩されます。ポーションでもなんでも使って速やかに片付けましょう。
本体がアーティファクトを持っている関係上デバフも通用しにくく、ある程度の被弾は覚悟する必要があります。
消耗戦になるほど不利になるため、攻撃の手は休めないようにしましょう。

 

・チャンプ(Stage2)
肉体派のこいつとは純粋な殴り合いになります。そのため、対単体のデッキパワーが試されます。
発狂後はいくら小細工を弄しても正直どうしようもないので、発狂前までにどれだけ準備を整えられるかが大事。
ブロック軸ならなるべくバリケードでブロック値を稼いでおく、筋力軸なら筋力を積むことに主軸を置くなど。

 

・コレクター(Stage2)
ミニオンは弱いので、強化される前にAoEで片付けてしまいましょう。
本体のみの攻撃であれば、ここまで来たデッキなら耐えられると思います。

 

・目覚めし者(Stage3)
パワーを多く積む筋力軸ではやや辛い。デッキの回転率が悪く始動が遅いと「やる前にやられて」しまいます。
とはいえそれ以外の搦め手は少ないため、他のクラスと同じく純粋なデッキパワーでの勝負となります。

 

・デカ&ドヌー(Stage3)
デカが混ぜてくる眩暈対策に進化が欲しいところ。
相変わらず持久戦は不利で、筋力軸でややリスキーな速攻を仕掛けるほうがかえって安定するくらいです。

 

・タイムイーター(Stage3)
どのビルドでも強敵。不要なカードはプレイしないorそもそも引かないようにデッキを完成させておきましょう。
アイアンクラッドは1ターンのプレイ枚数がそれほど多くはならない傾向にあるため、他の2クラスと比べれば楽な部類かもしれません。